- 藤子不二雄ランド・ドラえもん第1巻第9話『ジョーシキデンパ』（9頁、54コマ）
- 小学二年生1971年10月号『ビックリデンパ』（9頁、54コマ）
- 登場人物
- ドラえもん、のび太、スネ夫、本山（ほんやま）くん、ジャイアン、しずか、スネ夫のママ
- ひみつ道具
- ショージキデンパ
[要約] のび太と本山くんが何かを言い争っている。のび太が又貸ししたスネ夫の双眼鏡のことで、本山くんの言うことには、帰り道にのび太のカバンに放り込んだと言うのだ。だが、のび太には身に覚えがなく、困ったのび太はドラえもんに泣き付く。
そこでドラえもんは、どんな嘘つきでも本当のことをしゃべってしまう「ショージキデンパ」という道具を出した。のび太はこの道具で本山くんに本当のことを白状させようとする。だが、本山くんは留守らしく、困った二人は辺りを捜すことにした。
その時、ちょうど空き地ではジャイアンが友達を集め、歌を披露していた。だが彼はそこにいない。彼は友達のお世辞におだてられるジャイアンを後目に、また捜索を続けているとスネ夫に出会った。スネ夫は「あれはスイス製の高級品だぞ」と彼をけしかける。だが、後に出会ったしずかちゃんが本山くんの家にいたことを知り、彼が居留守を使っていたことを知るや、二人は怒ってもう一度本山家に向かった。
だが、母親も相変わらず息子は留守だと言い張る。そこで二人は「ショージキデンパ」を使ってみた。すると、母親はすんなりと「中にいる」と告げる。居所を突き止めた二人は彼の部屋に押しかけるが、本山くんは強情に「君に返した」と言い張る。だが、そこで「ショージキデンパ」を使い、デンパを最大にしてみた。すると、とうとう本山くんは「自分が壊した。弁償させられるのが嫌で嘘を吐いた」ということを白状した。
溜飲が下がったのび太がスネ夫にそのことを告げるが、スネ夫もスネ夫で「あれはただのお祭りの屋台で買った売れ残りのおもちゃ」だと暴露してしまう。しかも、騒ぎはそれで収まらない。さっきデンパを最大にしてみたせいで、あちこちに広がり、本山家の門前では本山くんの母親とスネ夫のママが言い争い、空き地では本音を吐いた友達が怒り狂ったジャイアンにたたきのめされていたのだった。