- 小学三年生1986年8月号『らくらくとざんぼう』(8頁、49コマ)
- 単行本未収録作品
- 登場人物
- ドラえもん、のび太、ジャイアン、スネ夫、しずか
- ひみつ道具
- らくらく登山帽
[要約] スネ夫がまたのび太をハイキングに誘わない意地悪をする。彼が言うことには、坂道でへたってみんなの足を引っ張るからやめた方がいいと言うのだ。そこまで言われたのび太は絶対みんなに迷惑かけないからと断言するが、そんなのび太に二人は、またドラえもんに道具を出してもらうつもりだと腹の裡を読んでいた。
それは全く図星で、のび太が部屋に帰るとドラえもんが「らくらくとざんぼう」という帽子を出してくれる。てっぺんに羽が付いており、この羽の角度を変えることで坂道の勾配を変えることができるというのだ。だが、のび太は今ひとつぴんと来ていないようで、そこで二人は実際に外に出て実験をすることにした。
二人は、かなり急な上り坂にやってきて、そして羽を前に傾けた。すると、途端に上り坂が下り坂になって、のび太でも楽々坂を登れる。そして、のび太が本番に備えてもっと練習をしてくるとドラえもんと別れた矢先、そこにジャイアンとスネ夫が待ち構えていた。のび太は羽を直角に倒し、電柱を歩いたりして逃げ出すものの、突風が「とざんぼう」を吹き飛ばしてしまう。
ジャイアンとスネ夫はしめたとばかり、道具を奪ってしまうが、二人は使い方を知らなかったために、ただでさえ急な上り坂をより一層きつい上り坂にして息を切らせるほど疲れてしまったり、羽を逆方向に倒したばっかりに、崖から落ちるように坂道から転落したりと散々。結局、二人は「こんな危ない道具は返すよ」と全身傷だらけになりながら、のび太の家にやってきたのだった。